2012年4月29日

公開:タッチドローイングの作品20枚とその工程



カリブ海ヴァージン諸島の旅から戻った後に受けた、創始者デボラ・コフチェイピンさんによるタッチドローイングワークショップで私が描いた20枚の絵を シェアします。カリブの海で作ったエッセンスをとっていた時でもあるため、テーマが海に集中しています。最初に一色で絵を描き、その後色付けをしました。

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まずは指ならし。紙全体に指を動かしてみます。この日は最初から、指が細かくやわらかく動いていました。



Feeling the Flow - 流れを感じる
1.   指を動かしていると水の流れになり、人の顔が現われ、流れは空へ、さらに宇宙へと移っていき、全体としてのフローへと展開していきました。水という生き物が持つ手は、空と宇宙に繋がっていく感じです。



Bubbling Up - 光と泡立ち
2.   水の中の様子です。ここでは循環と光が心地よいです。



Inner Light - the Knowing - 内なる光・・叡智
3.    自分の体の気になる部分である胸の辺りと胸骨に意識が行ったので、そこから始めてみると、自然にこんな絵になりました。



Armored Chest - 甲冑の扉
 4.   3の絵の後、自分の胸骨が一層気になったので、描いていると甲冑に見えてきたと同時に、扉になりました。



Guarding - ガード
 5.    さらに扉の部分だけにフォーカスし、胸の中心にあるホクロを描いてみると、それはボタンのようでもあり、ポータルでもあるようにも感じられます。大切なものを護っている感じがしています。




Evolving - 進化
6.    勢いのある流れが再び描きたくなり、指を走らせると、それがペリカンの頭へと変化しました。下部を土にすることで、グラウンディングされて落ち着く感じになりました。ここでも水の中にいるようで、紙に滲み出た絵の具のシミを見ていると、自然に藻や河童のような手、うなぎなどが現われました。




Whirling Bubbles - 渦巻く泡
 7.    大きなうねりを描くという動きから始まり、次に指で紙を叩く動きになりました。中央にできたシミから2つの顔が現われ、水の精のように見えてきました。




Whirling Shell - うずまき貝
8.    ここでも、下から弧を描いて跳ね上がるような動きが続いています。この動きはとても気持ちがよいです。弧から渦へと移ると、常に流れている、動いていることが快感として感じられます。シミの筋をなぞると、オウムガイのようなものに変化し、ひとつの生き物としての命が宿ったことに心が弾みました。それは海底にいます。海底を見ていると、自然に空へと意識が移り、そこに鳥を描きたくなりました。




Guardian of the Night - 闇夜の護り手
 9.    紙にできたシミから始めると、三日月のようになり、さらに違うシミを見ていると顔が現われ、別のシミが動物のような耳の形へと変化していくと、夜空の月は自然に翼を広げたコウモリになっていました。コウモリは自分でもあり、夜の空をのびのびと羽ばたいているのは心地よいです。このコウモリは夜が安全に過ぎるよう、街全体を空から見守っているようでもあります。




Wings of Clarity - 明晰の翼
 10.    人の顔を描きたくなったため、輪郭を描いていると、目の部分に最初の方で描いた胸の部分の模様が現われました。ここではチョウのようです。チョウは目隠しをしているのではなく、通常の目を超えた象徴的な存在です。羽根が小刻みに振動している感じがします。




Touched by a Swimming Dragon - 龍に触れられて
11.    海底の藻がゆらゆら揺れている動きを描いていると、指でテンテンと紙を叩きたくなり、テンテンの流れを描いているうちに龍の体が現われました。絵の具のシミを辿っているうちに人間のような昆虫のような顔になり、その上に龍の顔を描きました。龍が私の頭に触れていて、龍と共に流れの中にいて安心できる感じがします。




Headache and Tightness - 頭痛と緊張
12.    このワークショップは女性のためのイベントのセミナーとして開かれており、隣の部屋では集団で一斉に感情を吐き出すという、少し異様な雰囲気のセミナーが行われていました。集団による異様な叫び声が部屋に侵入してきた途端、体が何かを感じ取ったのか、頭痛が始まったので、その感覚を描きました。




Grinding Teeth - 歯ぎしり
13.    頭痛にフォーカスしていると、ある時から私は夜寝ている間に激しい歯ぎしりをするようになったことに意識が行きました。寝る前に、歯医者さんに勧められたナイトガードというマウスピースのようなものを装着することを何年もの間続けており、そのまま習慣的に使い続けていることを思い出し、歯ぎしりをする自分を描いてみました。

硬く四角い感じで、口はジッパーのよう。顔はちぐはぐな感じで非現実的であり、滑稽にも見えます。これを書いているときに、「ナイトガード」は9番のタイトルそのものであることに気づきました。9番の絵は「護り手」であるとはいえ、コウモリであると同時に月であり、飛んでいる姿には開放感があります。




Guidance - 導き
14.    人生の大きな変化のときに来ていることを感じ取っている自分は、新しい世界へと出て行く準備をしている様子です。海の中の洞窟のような場所から出てくる自分を、たくさんの存在が見守り導いてくれています。紙にできたシミから浮かび上がった存在もいます。存在と繋がれている紐は、運命の糸、つむぐ糸のようなものなのでしょう。




Directions and the Future - 方向と未来
 15.    これから進む方向の可能性はいくつもあることを感じ取っています。何を選択するかにより方向が変わってくることを、指の動きで表しています。頭で考えると混乱するため、表情には不安が表れています。紙にできたシミから、クモが現われました。人生の糸をつむぐクモが見守ってくれています。




Goddess of the Sea - 海の女神
16.    デボラさんは、バックで最初からずっと楽器を奏で歌を歌い、場のサポートしてくれています。ここで、他の参加者の数人がデボラさんのトーンに合わせ、声を出し始めました。倍音が響き渡ると、突然女性のエネルギーの波が押し寄せてきたように上昇し、私の心は高鳴り、意識は海へと引き戻されました。この感覚を波のうねりで表すと、女性と海がひとつになり、一気に女性の顔を描きました。女性の豊かさは海そのものです。




Becoming One with the Sea - 海と溶け合う
 17.   私は海の中に入っていきました。そこは、穏やかで安心できる場所です。流れが私を包み、肌に感じる光はとても心地よいです。渦巻き貝は私がずっと大切にしてきているもの - 宇宙。動と静が同時に存在するこの空間に留まっています。




Guardian of the Light - 光の護り手
18.   再び海の女神の顔を描きたくなり、指を動かしていると、首の部分にまたもや現われた形。今度はチョウではなく、翼のような感じがします。この形は今回のテーマであるかのように、何度も浮上していますが、毎回少しずつ変化しています。

羽根の中心の部分は、色付けをするときに選んだ色が、私が子供の頃から一番好きだった色であることに気づき、それは地球の色でもあり、カリブの海の色でもあることに気づきました。(余談ですが、タッチドローイング前のオーラの写真を撮ったときに、肩から上のオーラは青と緑で覆われていましたが、タッチドローイング後のものは、ハートの部分がこの色の組み合わせになっていました。)

女性のつもりで描いたのに、後で見ると、男性にも見えてきました。あるいはいずれの性でもない存在。性がないという方がよりしっくりきます。海の女神のつもりで描いたのに、色付けをしている間に感じることは、この存在は光の護り手であり、見ていると、心が和らぐ懐かしい思いがこみ上げます。私の一部であり、その存在の一部が私でもあるように感じられます。




Becoming the Flow Muffler Cast Off - 流れになる・・解き放たれるマフラー
 19.    テーマのように繰り返し現われる形が前の絵では首に移動しましたが、これがとても気になり、この部分に意識をフォーカスしていると、自分の喉の中心に風穴が開き、風が吹き込んだと同時に、喉という自分の中心のような大切な部分からエネルギーが解き放たれているのを感じました。それは形にすると、今まで何度も描いてきた波のうねりでした。

一気にそのうねりを描くと、中心に卵のような楕円形を描きたくなり、楕円形を描くと、それは宇宙の中の存在のように感じられました。それを見ていると、楕円形が顔に変化し、ごく自然に頭も流れるような動きを付けたくなりました。それが引っ張られるような形となって現われ、ピエロのような感じになりました。私の喉から流れ出しているエネルギー。その行き先は宇宙の渦巻きの中心です。

エネルギーの流れには虹のような色を付けたくなりました。すると、それはマフラーにも見えてきて、風になびかれるようでもあり、波のうねりのようでもあります。さらに、渦巻きの色付けのときに、中心は無を表す黒を選び、エネルギーの流れを見ていると、宇宙の中心から来ているものと、自分からそこに向かっているものの両方が同時に起こっている感じがしています。それが心地よいバランスであり、自分にとってもしっくりきます。




Water Eye - 水の目
 20.   最後にまた水中に戻りました。色々な生き物を見ている大きな目。すべてを静観している・・・それが自分です。



 タッチドローイングの前後に引いたソウルカード(デボラさんの作品がカードになったもの) 上がドローイング前、下がドローイング後

Deborah Koff-Chapin's Soul Card

Deborah Koff-Chapin's Soul Card

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 岡部明美さんのカウンセラー・セラピスト講座がきっかけで出会った岡山のもんじゅさんと大分のsarisari さんと、それぞれ来月共同でワークショップを行います。

普段とは異なるスペースと時間の流れに身を置き、2日間じっくりと時間をかけて、ドローイングと、もんじゅさん、sarisari さんそれぞれのユニークなワークを組み合わせ、さらに深い意識の層へと入ってきます。

ご興味がある方のご参加をお待ちしております。

岡山ワークショップ: 5月19~20日 (10:00~18:00)
Heart of Life さんとのコラボワーク(5/19~20)のご案内
 http://hoshinoto.blogspot.jp/2012/03/heart-of-life.html
オリオンの扉:タッチドローイングと微かな気配
 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1831558613&owner_id=64170

お問い合わせ・お申し込み Heart of Life さんまで
Tel: 086-277-5783 または 080-4267-8493

大分ワークショップ: 5月26~27日 (10:00~17:00)
詳細 http://db.tt/LIeXX0F3
お問い合わせ・お申し込み 椋梨 晶子(ムクナシ アキコ)さんまで
Tel: 090-8351-8318 メール: sari210@docomo.ne.jp

2012年4月26日

いのちのゼンマイ仕掛け <春の写真>


春の日のラベナパークを散策した

毎年この時期になると心が弾む
そこらじゅうがピンクやエメラルドグリーンに包まれるから
命の力に満ちているから

またここにやって来た
昨年そうしたように

不思議でいっぱいの世界に
子供心に返って入っていった

そこで見つけたさまざまな命

その奇妙な形に
鮮やかな色に
精妙な仕組みに

ただただ心が奪われ
ジッと見入っていた

春の日のラベナパークで
小川の音とともに

流れていく時間
穏やかなひととき



40センチほどもある巨大なツクシ




 不思議な不思議なゼンマイ


精密な機械のようなデザイン


完璧な形と位置にあるそれぞれの部分が少しずつ緩み、ほぐれ


ゆっくりと開いていく、いのちのゼンマイ仕掛け 




公園を流れる小川のあちらこちらに見られるスカンクキャベッジ(ミズバショウの一種?)




大好きなスギの木










 スギナの顔







この花は、なんという名前なのだろう











今年もありがとう

大地と水と光に
ありがとう

魂が表現する絵 - 友愛


先月、コンサート会場でBさんにばったり出会った。Bさんは今年に入ってガンを再発したため化学療法を受けており、心身ともに大変辛い状況にあることを共通の友人Aさんから聞いていた。

しかし、この日Bさんは、そんなことがあったとは思えないほど元気な様子で、「私もやっとこうして外に出てみようという気になれたんです」とニコニコしながら話してくれた。

Bさんは、おしゃれな帽子をかぶって嬉しそうにしている。その帽子に私の視線を感じ、「これ、Aさんが私のために作ってくれたの。帽子に髪の毛を こんなにきれいに付けてくれて、すごく気に入っているの」と言って、かぶっている帽子の端を少し折り曲げて、付け毛の縫い目を見せてくれた。

そのときまで私の頭の中には化学療法のことはなかったので、これを見てハッとした。次の瞬間、胸が熱くなり、涙が出そうになった。

Aさんは、腕を骨折してリハビリ中でありながら、ほとんど毎日Bさんの家に足を運び、治療後ぐったりとしている彼女のそばにいてあげたり、彼女やご家族に食事を作ってあげたりしていたということを、別の友人から聞いていた。

腕が痛いにも関わらず、毎日のように通って食事を作り、Bさんが外出するときには気分よく出られるようにと、この帽子に付け毛を切って縫い込んで いる献身的なAさん。そのAさんが一人、部屋で一生懸命縫っている姿が目に浮かび、それと同時に、今ここでニコニコしているBさんを見た瞬間、二人の間の 強い絆が圧倒的な愛のエネルギーに満ちた眩い光の綱となって目の前に現われ、私の心を捉えた。涙が出そうになったのは、この瞬間であった。

その後、Aさんのお宅でBさんがタッチドローイングをすることになり、お二人の許可を得たので、以下に作品をいくつかご紹介します。

Aさんの作品の一部



























 Bさんの作品の一部













さらに、この日は特別に、互いに向かい合って座り、沈黙のまま一定の時間相手の目を見つめる「ジョイニング」というワークを行いました。サポートで入ってくれたCさんを交えてジョイニングをした後、再びドローイングに戻りました。

ジョイニング後の作品

A
さん

   「なぜか母のことが浮かんだので母を描き始めたら、無性に涙が出てきて・・・母はパンチパーマみたいな髪をしてるんだけど、パーマの部分を描いていたら、 大仏の頭に見えてきて・・・母が大仏になった」とAさん。お母様との確執に苦しんできたAさんが描いたこの絵のプロセスは、とても印象的でした。


B
さん

「うまく描けなかったけれど、3人が手をとり合っているのを表現したかったの」とBさん。ジョイニングは向かい合うだけで、手を取り合うことはしませんでしたが、心はこんな感じだったのでしょう。


ジョイニング後二枚目の作品は、偶然にもお二人ともハートになりました。上のAさんの作品のタイトルは「いのち」。下のBさんの作品のタイトルは「Oneness (ワンネス)」。
 



そして、最後にBさんがAさんのイメージを絵にしました。タイトルは「いやしの母なる木」。 



~ ~ ~ ~ ~


上の、Aさんがジョイニングの後に描いたハートの絵の下半分は、木の幹と根になっていますが、それはBさんが描いた上のイメージ絵の下半分と非常によく似 ています。また、下は、Aさんがジョイニング直前に描いた絵(タイトルは「静寂」)で、木と鳥という要素が、Bさんによるイメージ絵でも表現されており、 Bさんの絵はAさんの存在を讃えているかのようでもあります。

描いた絵は最後にシェアするため、お互いに絵は見ていませんが、既に繋がっていることがわかります。二人の深い友愛は、見る側にも力を与えてくれます。

タッチドローイングの創始者デボラ・コフチェイピンさんは、タッチドローイングは「魂が表現する絵」だと言っていますが、今回私は魂の絆の世界に立ち合わせていただいたと感じています。

 
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岡部明美さんのカウンセラー・セラピスト講座がきっかけで出会った岡山のもんじゅさんと大分のsarisari さんと、それぞれ来月共同でワークショップを行います。

普段とは異なるスペースと時間の流れに身を置き、2日間じっくりと時間をかけて、ドローイングと、もんじゅさん、sarisari さんそれぞれのユニークなワークを組み合わせ、さらに深い意識の層へと入ってきます。

ご興味がある方のご参加をお待ちしております。

岡山ワークショップ: 5月19~20日 (10:00~18:00)
詳細 http://web.me.com/monjel1315/Site/gate_of_orion.html
お問い合わせ・お申し込み Heart of Life さんまで
Tel: 086-277-5783 または 080-4267-8493

大分ワークショップ: 5月26~27日 (10:00~17:00)
詳細 http://db.tt/LIeXX0F3
お問い合わせ・お申し込み 椋梨 晶子(ムクナシ アキコ)さんまで
Tel: 090-8351-8318 メール: sari210@docomo.ne.jp