2012年7月20日

2012年 タッチドローイング・リトリートの体験 (1)







先週、年に一度開かれる5泊6日のタッチドローイング・リトリートに参加した。場所は、シアトル沖のビュージェット湾に浮かぶ島ウィッビーアイランド。

この島の深い森の中にあるリトリートセンターに、アーティスト、ソーシャルワーカー、ボディワーカー、教授、会計監査官、セラピスト、カウンセラー、シャーマン、ヒーラー、アニマルコミュニケーター、鍼灸師、舞踏家、学生など、様々なバックグラウンドを持つ女性ばかり29名が、全米各地およびカナダから参加した。

私にとって、参加することは勇気のいることであった。5泊6日もの長い時間を30名近くのアメリカ人と共に過ごすことを考えるだけで、怖気づいたからである。

しかし、この秋に仙台に移ることが決まると、ここでの残りの時間をいかに過ごすかということが突然重要な意味を帯びてくる。

もう迷っている時間などない、今やらずにいつやるの?やらずに後悔するよりは思い切って飛び込んだ方がいいじゃないと、私の心は腹をくくることを迫ってきた。

えーい!と思考を止めて、オンラインで参加申込書に記入し、コンピュータの送信ボタンを押した瞬間、私は見えない膜を一枚くぐり抜けた感覚を覚えた。そこからは、体が熱くなるような力とワクワク感が湧き上がってきた。そうだ、その調子!

マインドが押さえつけてきた冒険好きで天真爛漫な部分の自分は、やっと表現できるスペースを与えられて喜んでいた。天はそれを祝福してくれたがごとく、当初、思考が壁となって私を不安にさせていたことは、すべて消え去った。私の中の力関係が逆転したのだった。

現地に到着すると、言葉の壁がある(英語で十分に表現できない)から人と繋がれないかもしれない、内から起こる感覚的なことを十分シェアできないかもしれないという不安は消えていた。ハートが開くとこれほどまでに変わるのかと思うほど、落ち着いて堂々とした自分がいた。

初めて会う人たちばかりなのに、懐かしい。どんな人なのか知ろうとする必要もない。特定の人とは心と心が引き合い、魂レベルの会話が始まる。ハートからの言葉が通い合う喜びに涙し、抱き合う。深い安堵感と充足感。心の家にいた。

神秘に包まれた深い森の中で、落ち着いた成熟した人たちと過ごした6日間。それぞれの持つユニークなエネルギーの糸が重なり合い、繊細で複雑な模様を織り成し、それは日を追うごとに美しさと輝きを増していった。

私は今回、タッチドローイングの創始者でこのリトリートを主催しているデボラさんは、真に自然との調和に生きている人であることを知った。参加者が部屋のベッドで眠るとき、デボラさんは屋外の草の上で寝袋で寝ていた。大地に触れ、太陽を仰ぎ、風を感じ、星空を眺め、それらと繋がり一体になる彼女、大木や大地に額を付けて感謝する彼女の中に、敬意を払い謙虚であることの美しさを見た。そこに神聖さを強く感じた。

そうだ、これなんだ、私が欲していたものは。私は深みを求めていた。彼女が提供するタッチドローイングの場には、神聖さがある。彼女がドラムを叩き、楽器を奏で、歌を歌うとき、そこには万物に対する神聖な祈りのエネルギーが込められているのを感じる。彼女の声に、ドローイングを行う者の心の世界が静かにごく自然に開き始め、そこから神秘が物語を語り始める。

リトリートの開始日と終了日に、稲妻と雨のスピリットから祝福を受けた。フクロウのスピリットとも繋がった。会場でのドローイング、パートナーのエネルギーを感じるドローイング、森の中でのドローイング、ムーブメントの後でのドローイング、ラビリンスを歩いた後のドローイング、そして野生に帰るロングダンス。

夜の森に、野生の声が響き渡る。ロングダンスではドラムを叩き、ラトルを振って、私は男性でもあり女性でもある自分を体中で味わった。自分の中で眠っていたネイティブの感覚が蘇り、ドラムのリズムに体が躍動し、声を振り絞って歌った。疲れることもなく2時間以上ぶっ通しで踊り歌った。

とても懐かしい感覚。やっと出会えた。調和の祈りと感謝と共に大地に生きる感覚。神聖さ、強さ、しなやかさ、温かさ、美しさ。

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深い体験をもたらしたタッチドローイングの6日間で描いたドローイングを、次回から少しずつシェアしていきます。

リトリートセンターは深い森の中にある


マジカルな世界


朝の森は、霧の中で神秘のエネルギーが渦巻いている。
宿泊施設から毎朝ここを通って会場へ。


グランドマザー・創造のスピリット 


リトリートセンターではエコライフを実践している。
敷地内の羊は、食べ残しのメロンの皮を食べてくれる。


地元のオーガニック野菜をたっぶり使った心のこもった食事 




敷地内の大木


この土地のネイティブのマスク



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