2014年7月4日

バッハのクラブカノン

「頭で考えられることなんて本当に狭い枠の中だけのこと」
「不可知の領域がある」
「感覚や閃きでとらえる多次元の世界」
「逆もまた真なり」

これらは今日私の中で響いている言葉。

今朝友人が紹介したこのバッハのメロディーの仕組みは、まさにこれらの言葉とシンクロしていたので、ここにシェアします。

まるで緻密に計算されたかのような数学的な美しさは高次の意識そのもののようで、そのメロディーと音から、何故か私は広大な宇宙に輝く星々を感じるのです。

是非聴いてみてください!!



https://www.youtube.com/watch?v=xUHQ2ybTejU

2014年7月3日

鹿人間(Elk Men)に出会う

東北大のキャンパスに空洞のある木がある。それを見ながらドローイングをしていたときに、空洞の中から現れたイメージは、鳥肌が立つようなメッセージを後に運んで来た。

人間と樹と鹿を足して3で割ったようなイメージ。頭から伸びた枝は鹿の角のようでもあり、アンテナのようでもある。これはこれから私が創造したい世界だということを知ったのは、それから5日後に北海道へ行ったときのことだった。



9月に開くワークショップの会場「Kocomatsu」の下見で、5月にオーガナイザーの藤田さん と一緒に、会場のオーナー小野昭一さんにお会いした。当日、ワークショップの話はそっちのけで、小野さんの体験談を交えたワタリガラスとフルート、アイヌ、ネイティブアメリカン、神社、地球や魂の話で盛り上がり、さらには、小野さんが作ったフルートを吹かせてもらったり、ドラムに合わせて声を出してみたりと、時を忘れて楽しんだ。

八角形の建物の中に一歩入るとそこは異空間だった。壁に埋め込まれたステンドグラスから差し込む光の移ろいと、外の自然の音が時計に代わって時を刻んでいた。話始めると、建物の内と外とで起こることが異なる次元で平行していた。

外は最初は晴れていたのに、話が深まると急に風が吹き始め、そこから激しい雷雨になり、さらに地まで揺れ、Kocomatsuを出るときには、澄み切った 空に月がこうこうと照っていた。少しだけお邪魔するつもりが、気づいたら6時間もの時間が経過していて、まるで浦島太郎になった気分だった。壮大で神秘的 なときを体験したのだった。

小野さんご自身が様々な体験と導きを経てたどり着いたのが、ラブフルートというネイティブアメリカンフルートを作り演奏することであった。私はラブフルー トの写真を事前に小野さんのホームページで見ていたが、実際近くで見てみると、一本一本はそれぞれユニークな個性と魂を持ついきものだった。

ネイティブアメリカンのラブフルートは求愛の笛のことで、伝統的に男性が吹くものである。私はラブフルートに強く惹き付けられ、結局ご縁のある一本が私のもとへ来ることになり、現在仕上げ作業が終わるのを待っているところである。

ラブフルートの音は優しく深い森の音である。木々をはじめ、森の中のさまざまな生き物の息づかいが聴こえて来る。小野さんは、ラブフルートはもともとエルクマン(鹿人間)によってもたらされたものであるとお話してくださった(ラブフルートには、ネイティブの神話がある)。

天と地を繋いで生きとし生けるものを育み、大きく包み込むようにすべてを見守る存在である木をくり抜いて小さな穴をいくつかあけ、そこに人間の息を吹き込 むことが、ラブフルートを吹くということ。そこから発せられる音は、自然との大調和であり、愛そのものであると私は思う。

私という最も純粋なエッセンスである息を祈りを込めて吹き込み、自然と溶け合うことを想像したとき、身震いするほどの感動とともに、私の中で歓喜の声がこだました。
「森のこえとひとつになり、大調和の音を奏でる。ああこれこそが、私がこれから創りたい世界!」

北海道へ行く前に描いた絵を後日見たときに、思わずアッと声が出そうになった。木と鹿と人間を足して3で割ったような絵は、私が北海道で出会うことになるラブフルートの世界を既に示していたのであった。


Kocomatsu

ラブフルートのストーリーで、鹿人間が青年の前に現れるシーン

木の空洞から現れた絵は私バージョンの鹿人間だった