2008年2月12日

持続する力

先月、知人のお宅で夕食の集まりに参加させていただいたときにお会いした方から、カリフォルニアのエサレン研究所のワークショップでの貴重な体験談を聞かせていただき、その流れで、今から気の実験をしましょうということになった。それは、2人でペアになって、怒りと喜びの2種類の感情から出る気をそれぞれ体で確かめてみるというものであった。ひとりが腰を落とした体勢になって、感情に意識を集中して相手を押し、相手がそれを押し返すという単純な実験である。

まずは怒りの感情。ペアになった相手がこの感情に集中して、私が押し返す。相手の方は霊性が高い方なので、怒りの感情をかなりクリアされており、あえてその感情を出すことはちょっと難しいようであったが、なんとか昔の出来事か何かを思い出して、怒りに集中して押してきた。

その気は頭の方に上がった気で、瞬発力があった。最初の数秒間にグイッと押され、私は一瞬後ろに傾きかけたが、その押す力はすぐに弱くなり、今度は私が押し返し、相手が後ろに傾いた。最初だけが強かったが、頭でっかちの物が押されてぐらつくように、バランスが悪くて足元が弱いという印象を受けた。

次に喜びの感情。相手の両肩にかけていた私の手は、今度は明らかに違う力を感じた。最初のうちはとてもおだやかで、これでも押しているのかなと思うほどであったが、時間がたつにつれてジワジワと力が出てきた。それは少しずつ強くなって、怒りのときとは全く違い、こちらはずっと押し続けていなければならない。その力はおへその下くらいから出ているのであろうか。足元がとてもしっかりしていて、まるで根がしっかりと張った頑丈な木のようでもあり、壁のようでもある。それがジワジワとこちらを押してくる。一瞬、押し相撲を取っているかのような錯覚に陥った。結局、こちらのエネルギー切れ。私は全く感情を入れていなかったためゼロの状態で、相手に押されてしまった。

怒るとカーッと頭に血が上る。怒りの気は上に上がり、続かない。しかし、喜びの気はとても安定していて底力があり、持続する力である。

ところで、今、アメリカは大統領選挙をひかえ、両党の候補者選びで沸き立っているが、「希望」と持とうという呼びかけに奮い立つ人々が急増している。突き動かされたように行動を始めた若者たちが街に溢れ出る。候補者の指示獲得競争を見ていると、「持続する力」という言葉と、あの時の気の実験のことが目の前にチラつく。怒りの気と喜びの気。候補者は試されているときであろう。

持続する力は宇宙と調和がとれたエネルギーである。喜びの気はポジティブな力に満ちており、安定していて底力があることを身をもって体験した。その強さこそが私たちひとりひとりが持つ本来の力であると感じる。持続する力は、中からどんどん湧き出る力を持っている。これからの地球に必要とされている力である。

0 件のコメント: