2008年6月23日

地縛霊は友達?!(1)

先日の日記で、以前私は地縛霊に憑依されたことがあると書いたが、最近サークル仲間で憑依のことが飛び交っているので、ここでちょっと微笑ましい(?)体験談をひとつ。

私は年に1~2回夫と一緒に帰郷するが、2005年の春はいつもと少し違った。夫の甥が急遽便乗して日本へ来ることになり、2週間私たちと一緒に、私の実家に滞在することになったのである。15歳になるこの甥のJ君にとっては、日本は始めての外国であった。

私が先に実家に戻って、一週間後に夫とJ君を迎えた。前回J君に会ったときはイガグリ坊主のかわいい小学生だったが、今では180センチを超えるほどの長身になり、15歳とは思えないほど大人っぽく、なかなかハンサムな青年(?)になっていた。

その彼は、慣れ親しんだ環境とは全く違う日本に来ても、そのまま溶け込んでしまい、違和感を感じなかったようだ。誰でも異国で一番抵抗を感じるのは食べ物であるが、彼は全く大丈夫だった。例えば煮魚、味噌汁、豆腐料理、かぼちゃの煮つけなど、いわゆるおふくろの味的なものがテーブルに並ぶと目を輝かせ、嬉しそうに食べる。もちろん、それらは彼にとっては初めて口にするものばかりである。

アイスクリームを選ばせたら、あずききなこのフレーバーが一番好きだという。大福もちはもちろんのこと、その他の和菓子も全部好きだし、日本のお風呂はリラックスできるといって大満足。とても15歳のアメリカ人とは思えない(感覚がちょっと年寄りっぽい?)。前世は日本人だった?と冗談ぽく言ってみたら、本人は否定しなかった。

そうやって、実家で何日か過ごしているうちに、気づくと私は彼を今のJ君として見なくなっていた。彼の目を見ると、いきなり時空を超えてしまって、昔々私は彼に好意を持っていたことに気づいた。私としては、時空を超えて過去の関係を感じることはJ君が初めてではなかったが、特に自分が好きだった相手の場合は、いつも相手の目に引き込まれてしまう。目は、過去生の記憶への入り口なのだろうか。

そのような感情を持つとそれが相手にも伝わるのか、彼と向かい合って座っていると、お互いに微笑み合って不思議な空間に滑り込んでしまい、心地よい波動に揺られている気分になる。現実には25歳も年下なのに、その空間では彼の方が年上になってしまう。

それは心地よい感覚であったが、私の心の状態は時空を飛び越えた領域に入ってしまうため、自分の軸が不安定になっていた。そして、そこに「すき」ができてしまったことに全く気づかなかった。

そのようなすきは、別のものにとっては絶好の入り口であるということを、そのときは知らずにいた。

それは、夫とJ君と私の3人で名古屋見物をした後、喫茶店で一休みをしているときに起こった。喫茶店の中はタバコ臭くて不快なので、外のテーブルで3人でおしゃべりをしながらコーヒーを飲んでいた。と、そのとき、道路のホコリを巻き上げ一筋の風がヒュッと吹いてきて、私は背中にゾクッと寒気を感じた。今でもはっきり覚えている。それは、肩甲骨の下の部分から少し下がったところで、思わず首をすくめるようなシャープな寒気だった。しかし、その時は寒いっと思っただけで、気にもとめなかった。

ところが、その後、実家に戻って夕食を食べているときに悪寒が走り、体は重くて座っているのが辛くなり、のどと関節が痛くなって熱が出だした。おかしいなと思ったときから1時間後には寝込んでいた。それほど急速に悪化したのだ。風邪の症状なのだが、それまで元気だったし、風邪を引く原因は何一つ思いつかないので変だなと思った。それに、状態の悪化の仕方があまりにも速かった。

それから3日間、38度5分近くの熱が続いた。関節が痛んでのどはヒリヒリするし、せきが出る。その2日後には、夫とJ君と一緒に仙台にいる友人を訪ねることになっていたので、どうしてもそれまでに回復したかった。熱でフーフー言いながらも「明日は絶対元気になってやる」と強く心に決めると、幸い翌朝熱が下がっていた。そして、無事に仙台に行くことができた。

不思議なことに、仙台にいる間は、それまで高熱を出していたのがうそのように元気だった。ところが、実家に戻るとまたすぐに同じ症状が現われて、どんどん力が抜けていき、熱を出して、再び数日寝込むことになった。今度はもうアメリカに戻る日が近づいていたので、このまま寝込んでいるわけにはいかない。結局帰るぎりぎりまで体調が悪かったが、空港へ向かうときには元気になっていた。

私はそれまで帰郷中に2回も熱を出すことなどなかったので、なぜそんなことになったのか、その後もずっと気になっていた。それに、実家を離れると元気になっていたというのも変な話である。そして4ヵ月後、気になっていたことの答えを、あるシャーマンから聞くことになる。

<つづく>

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