近所の道を歩いていたら、移動販売車が止まっていた。覗き込んでみると、山形から来た野菜が並んでいる。大振りのラ・フランスが手招きしていたので、3個買ってさあ行こうと思ったら、お客のおばさんが「その干し柿3本ちょーだい!」と指差した。
その先を見ると、トラックの天井に干し柿が数珠のように吊るしてある。途端に私も「おじさん私も欲しい!」と叫んでいた。そこから干し柿を欲しい人が急増し、おじさんはちょっと困った顔をした。
「なあ~に、みんな。これだけしかねえや~。なあ~んだぁ、うちに帰ればいっぺえあるのになぁ~」
みんなも笑っている。おじさんは特に商売っ気もないし、買う側も争うこともなく和気あいあいという感じで、なんとも素朴であったかい。
で、私は1本買えた。隣にいたおばさんが「袋に入っているのも美味しいけど、やっぱり吊るしてあるのが一番」と私に言った。
0 件のコメント:
コメントを投稿